若年性認知症の夫の介護から、新しい道を見出すまで

吉田明美(48歳・女性)介護士兼コミュニティマネージャー

「50歳の夫が若年性認知症と診断されたとき、世界が真っ暗になりました。二人の娘の学費、住宅ローン、介護の両立…。毎晩、誰にも聞こえないように浴室で泣いていました」

IT企業の管理職だった夫は、徐々に仕事を引退。三度の食事も、着替えも、全面的な介助が必要に。パートの仕事を増やしながらの介護生活。娘たちは学費を気にして大学進学を諦めようとまでー。

「もう限界」と、スマホで深夜に介護の情報を探していたとき、堂本さんのなにかの記事で『大切な人を支えながら、自分も生きる』という回に出会いました。

初回相談で、堂本さんは意外な質問をしてきました。
「吉田さんは、介護の前は何が趣味でしたか?」

10年前に趣味で始めたブログのことを話すと、
「そのブログ、介護日記として再開してみませんか?誰かの道しるべになるかもしれない」

その言葉が、新しい光を差し込んでくれました。

TherActionで学んだのは、「介護」と「自分の人生」は、どちらも大切だということ。夫への愛情を持ちながら、自分の時間も作っていく。罪悪感との戦いでしたが、少しずつブログを再開。

すると思いがけない反響が。同じような境遇の方々から「参考になります」「勇気をもらいました」というメッセージが届き始めたのです。

1年後、介護ブログは月間10万PVに。広告収入は微々たるものですが、同じ悩みを持つ人々とのコミュニティが育ち、今では介護施設の相談員としても働いています。

娘たちも、通信制大学に進学。下の娘は「ママの背中を見て、諦めないことを学んだ」と言ってくれました。

先日、デイサービスから帰ってきた夫が、珍しく長い文章を。
「あなたは、よく頑張ってる」

涙があふれましたが、今度は浴室では泣いていません。リビングの真ん中で、夫と一緒に泣いて、笑って。

介護をされている方へ。
あなたの苦しみや努力は、必ず誰かの光になる。
そして、あなた自身の新しい道にもなりうるのです。

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