「目が覚めたら病院のベッドでした。
医師から『このまま飲み続けると、あと半年の命』と告げられて…」
斎藤さん(47歳)は、震える手で診断書を広げました。
私は、その手に目が釘付けになりました。かつて大腸がんで「もう助からない」と宣告された時の、あの震えと同じ。死の予感に怯える魂の震えを、私は知っています。
奈落の記憶
アルコール依存症。
それは、魂の深い闇との対話です。
朝から晩まで、陶酔と罪悪感の狭間で揺れ動く。
「やめなきゃ」と思いながら、また液体に手が伸びる。
「妻も子どもも、仕事も失いました」
斎藤さんは、うつむきながら続けます。
「気づいたら路上生活。アルコールだけが、唯一の友達でした」
その言葉に、私は自分の闇を重ねていました。
裏社会での日々、すべてを失った絶望、大病での孤独…。
“底”を見た者にしかわからない、あの感覚。
でも、だからこそ見える光もある。
再生への道のり
TherActionのHealフェーズでは、まず「生きる意味」を探ることから始めました。
- なぜ、酒に溺れたのか
- 何から、逃げていたのか
- 誰の声が、聞こえなくなっていたのか
すると、意外な告白が返ってきました。
「実は…依存症の仲間を支えたいんです。でも、こんな自分に何ができるのか…」
その瞬間、私は確信しました。
彼の”闇”は、必ず誰かの”光”になれる。
私自身、いくつもの深い闇を経て、人を支援する道を見出したように。
希望は、確かな形へ
Actフェーズでは、具体的な一歩を踏み出しました:
- まず、体の回復
- 専門医療機関での治療
- 断酒会への参加
- 規則正しい生活リズムの構築
- 次に、心の回復
- トラウマケア
- 家族関係の修復プログラム
- 自助グループでの分かち合い
- そして、新たな挑戦
- 依存症カウンセラーの勉強
- 支援施設でのボランティア
- 体験談を語る機会への参加
「一日一日を、大切に生きていく」
それは、私が大腸がんから生還した時に学んだ、最も大切な教訓でもありました。
奇跡は、必ず起きる
そして1年後。
斎藤さんから、一通の写真が届きました。
新しく立ち上げた依存症支援施設の前で、穏やかな笑顔を浮かべる彼の姿。
そこには「生きている」という輝きが、確かにありました。
今では、月に100人以上の依存症者やその家族の相談に乗っているそうです。
「堂本さん、私、やっと見つけました。生きる意味を」
その言葉に、私は深くうなずきました。
闇の向こうにある光へ
私からのメッセージは、ただ一つです。
依存症は、決して「個人の意志の弱さ」ではありません。
それは、魂の叫びであり、深い痛みの表現なのです。
でも、必ず道は開けます。
その痛みが、誰かの希望に変わる日が来る。
私も、斎藤さんも、その証人です。
もし今、あなたも依存の闇に囚われているなら、
その手を、私たちに伸ばしてみませんか?
TherActionの無料カウンセリングで、あなたの中に眠る「生きる力」を、一緒に見つけていきましょう。
必ず、その先に光はある。
なぜなら、私たちがその証なのですから。
【追記】
斎藤さんは今、依存症支援の第一線で活躍しています。
彼の施設には、全国から回復を目指す人々が訪れ、新しい人生を見出していっています。
「底」を知る者だからこそ、差し伸べられる救いの手がある。
それが、私たちの信念です。