薄汚れた路地裏の闇に、ポツリ、ポツリと灯る提灯。
一つは傾きかけ、もう一つは今にも消えそうで、まるで幽霊の溜まり場みたいだ。
いや、幽霊だってこんな寂れた場所には来やしない。
店先に目をやると
埃まみれのショーウィンドウには色褪せた商品が並べられ
入り口の暖簾は破れかぶれ。
ここには、もう何年も客が訪れていないことは一目瞭然だ。
反対に、ギラギラとネオンが輝き
爆音と嬌声が飛び交う繁盛店。
客はみな上機嫌で、財布の紐も緩みっぱなし。
まるでこの世の楽園、いや、地獄の入り口か?
店員は忙しそうに動き回り
厨房からは美味しそうな匂いが漂ってくる。
活気のある声、笑い声、食器のぶつかる音
すべてが心地よいハーモニーとなって、客をさらに興奮させる。
ネットの世界も同じだ。
閑古鳥が鳴くブログ、コメント欄は荒れ放題、管理人は逃亡中。
まるでデジタル時代の廃墟、いや、ゴーストタウンだな。
記事は更新されず、蜘蛛の巣が張り巡らされたような静けさ。
誰も訪れない、忘れ去られた場所。
一方、人気ブロガーの記事にはコメントが殺到し
管理人はウィットに富んだ返信で場を盛り上げる。
まるでオンラインの祭典
いや、情報過多で頭が爆発しそうなカオスか?
読者は記事の内容に熱狂し
コメント欄で意見を交換し
新たなコミュニティが形成される。
情報が飛び交い
人々がつながり
熱気が渦巻く。
会社も店も
情報発信力とコミュニケーション力で勝負が決まる。
客にどんな情報をぶつけ、どんな反応を返すか?
リアルでもネットでも、同じことだ。
魅力的な商品やサービスを提供するだけでは不十分だ。
顧客とのエンゲージメントを高め
共感を生み出し熱狂的なファンを作り出すことが重要となる。
「場のにぎわい感」
を生み出せるかどうか
それが成功の分かれ道。
客が増えるか、減るかは
その一点にかかっている。
まるで、祭りと廃墟、
天国と地獄ほどの差があるってもんだ。
だから
お前らも祭りを作る側に回れ。
顧客を惹きつけ
巻き込み、熱狂させるんだ。
さもなくば
廃墟で朽ち果てるだけだ。