「介護離職なんて、履歴書に書けませんよね…」
田中さん（41歳）は俯きながらそう呟きました。その言葉に、私は強烈な既視感を覚えました。
親に捨てられて施設に入っていた期間、海外を放浪していた空白、そして大病での入院期間…。私自身、世間から見たら「説明できない期間」の連続でした。
でも、その「空白」こそが、私の最大の強みになった。
「田中さん、その期間で何を学びましたか？」
彼の目が少し開いた気がしました。
■ 「空白」の真実
「父の介護で、3年間…」
「最期の半年は、ほぼ寝たきりで…」
「薬の管理から、体位交換、緊急時の対応まで…」
話せば話すほど、それは決して「空白」ではないことが明らかになっていきました。
24時間体制のケア
予期せぬ事態への対応力
限られた収入での家計管理
医療関係者とのコミュニケーション
「これ、すべてビジネススキルですよ」
私にはわかります。事業を何度も立ち上げては失敗した経験から、「使えるスキル」を見抜く目には自信があります。
■ 絶望の淵から見えた光
TherActionのHealフェーズで、私たちは彼の「罪悪感」と向き合いました。
「もっと早く気づいていれば…」
「仕事を続けながらできたかもしれない…」
私は言いました。
「田中さん、私は長い闘病生活で多くの人の最期を見てきました。あなたの父は、最高の看取りをしてもらえたんですよ」
そこで彼は、初めて涙を流しました。
Discoverフェーズでは、介護経験を「価値」に変える作業を始めました。
実は田中さんには、介護期間中に独学で始めたプログラミングの知識がありました。
父が眠った深夜、独学で勉強を続けていたそうです。
「空いた時間で、医療系のアプリも作ってみたんです。でも、途中で…」
そこにチャンスを見出しました。
■ 「制約」から生まれた可能性
Actフェーズでは、在宅ワークを前提とした戦略を立てました。
- 介護経験を活かした医療系アプリの開発再開
- 介護経験者向けの情報サイト立ち上げ
- プログラミングスキルを活かしたフリーランス案件
「制約」を逆手に取る。この発想は、私がかつて借金を抱えながらビジネスを立て直した時の経験とも重なります。
■ 予想外の展開
「堂本さん、信じられません…」
半年後、田中さんが興奮した声で報告してくれました。
彼が作った介護者支援アプリが、某大手企業の目に留まったのです。
自身の体験に基づいた機能が高く評価され、開発アドバイザーとして契約を結ぶことに。
さらに、介護離職者向けの情報サイトは、月間10万PVを突破。
広告収入だけで、家賃分の収入を得られるようになりました。
「前職の年収には届かないけど…でも、自分の経験が誰かの役に立ってる。それが、何より嬉しいんです」
■ 「空白」が輝きだすとき
私からのメッセージは、ただ一つです。
人生に「無駄な経験」は、存在しない。
私自身、裏社会での経験、破綻や癌などでどん底の日々、すべてが今、誰かの人生に寄り添う力となっています。
もしあなたも「この期間は無駄だった」と思い悩んでいるなら、
その経験を、最大の武器に変えてみませんか？
TherActionの無料カウンセリングで、あなたの「空白」が秘めている可能性について、じっくり話し合えればと思います。
きっと、その「空白」は、誰にも真似できない「輝き」に変わるはずですから。