木村直人(41歳・男性)Webデザイナー→デジタルマーケッター
「けたたましい着信音は、悪夢の始まりだった。カード会社の取り立て、フリーランスの夢は崩れ落ちるのか…」
独立して3年。自由な働き方に憧れ、飛び込んだフリーランスの世界。しかし、現実は甘くなかった。頼みの綱だった大口クライアントの倒産、焦りから引き受けた無理な案件。気づけば、私の口座残高は底をつき、代わりにカード会社の無機質な督促音が、朝から晩まで鳴り響くようになっていた。
【借金という名の重圧】
- 借金総額:1,500万円 – まるで自分の価値を否定されているようだった
- カードローン:800万円 – 増え続ける利息が重くのしかかる
- 消費者金融:500万円 – 一瞬の安堵が、さらなる絶望を生む
- 知人からの借入:200万円 – 親しい友人にも顔向けできない
- 月の収支:赤字10万円 – 働けど働けど、状況は悪化するばかり
- 売上:平均35万円 – 安売りしなければ仕事は来ない
- 経費:25万円 – 切り詰められるものはもうなかった
- 返済:20万円 – 返しても返しても減らない借金
- 仕事の現実:疲弊していく毎日
- 単価:3,000円/時 – 自分のスキルはそんなものなのか
- 稼働率:50%程度 – 仕事がない不安に苛まれる日々
- リピート率:20%以下 – 常に新規顧客を探し続ける焦燥感
- クライアントからの評価:「安いからお願いしている」「当たり外れが大きい」 – 耳を塞ぎたくなる言葉
夜中に何度も目が覚めた。このままでは家族にも迷惑がかかる。頭をよぎるのは「破産」の二文字。そんな絶望の淵で、SNSを彷徨ううち、一筋の光が差し込んだ。TherActionの堂本さんの記事。「借金は、返せる額の問題に過ぎない」。その言葉に、藁にもすがる思いでメッセージを送った。
【Phase 1:沈みかけた船を救う – 緊急資金繰り改善】
堂本さんとの最初の相談で、私は堰を切ったように苦しい胸の内を吐露した。堂本さんは、私の話を静かに聞きながら、力強く言った。「木村さん、まずは溺れないようにしましょう。足場を固めるんです」。
最初に取り組んだのは、徹底的なコスト削減だった。未練のあったオフィスを引き払い、自宅での作業に切り替えた。毎月15万円の固定費が浮いたのは大きかった。惰性で使っていた高額なソフトも見直し、年間で60万円以上のコストカットに成功した。
次に、堂本さんの紹介で弁護士に相談し、任意整理を行うことにした。これにより、将来利息がカットされ、月々の返済額を8万円まで圧縮することができた。返済の目処が立ったことで、ようやく心の重荷が少しだけ軽くなった気がした。
同時に、生活費を捻出するため、クラウドソーシングでWebデザインの仕事を探し始めた。以前の単価よりは高かったが、それでも月10万円ほどの収入になった。さらに、これまでの経験を活かし、オンラインスクールの講師の仕事も始めた。教えることで、自分の知識を再確認でき、自信にも繋がった。こちらも月8万円ほどの収入になった。
【Phase 2:価値の再発見 – 眠っていた才能を呼び覚ます】
資金繰りの目処が立ち始めると、堂本さんは「木村さんの本当の価値はどこにあるのか」という問いを投げかけてきた。言われてみれば、私は「安さ」でしか勝負できていなかった。
自分の強みを改めて見つめ直した結果、Webデザインだけでなく、これまで何気なく行っていたアクセス解析のスキルが、実は多くのクライアントが求めているものだと気づいた。デザインにマーケティングの視点を加えることで、より本質的な課題解決ができるのではないか。そう考えるようになった。
自信を持って単価を大幅に改定することにした。時給3,000円で請け負っていた仕事を、15,000円で提案することに最初は抵抗もあったが、クライアントに提供できる価値を丁寧に説明することで、徐々に理解を得られるようになった。成果報酬型の案件にも積極的に挑戦することで、より高い収益を目指せるようになった。
営業方法も根本から見直した。これまでのように、ただ待っているだけでは仕事は来ない。自分の考えや実績を発信するオウンドメディアを立ち上げ、積極的に情報発信するようになった。SNSも毎日欠かさず更新し、Webマーケティングに関するノウハウを発信することで、徐々に認知度が向上していった。月1回、セミナーに登壇する機会も得ることで、直接顧客と接点を持ち、信頼関係を構築できるようになった。
【Phase 3:飛躍への転換 – 事業の多角化と組織化】
本業の単価アップと集客の仕組み化に成功し、収入は安定してきた。しかし、堂本さんは「木村さんの可能性は、まだこんなものではないはずだ」と更なる成長を促した。
そこで、これまでのWebデザインのスキルを活かしつつ、より高付加価値なマーケティング支援に軸足を移すことにした。Webサイト制作だけでなく、集客戦略の立案から実行までをトータルでサポートする月額顧問契約を導入したところ、高単価にも関わらず、すぐに契約が決まり始めた。
一人で抱えられる仕事量には限界があるため、信頼できる業務委託パートナーを積極的に開拓した。現在では10名のパートナーと連携することで、大型案件にも対応できるようになった。これにより、案件の選択と集中が可能になり、より質の高い仕事に注力できるようになった。
また、これまで培ってきたノウハウを体系化し、オンラインサロンを開設した。月会費2万円という価格設定にも関わらず、すぐに50名を超える会員が集まり、新たな収益の柱となった。サロンで提供している教材販売も好調で、月100万円以上の収益を上げるようになった。
【未来への道 – 借金からの解放、そして新たな挑戦】
あれから1年。私の生活は、まるで別人のように変わった。
数字が証明する成長
- 月商:35万円 → 800万円 – 夢のような数字が現実に
- 利益率:30% → 45% – 健全な経営基盤を確立
- 借金:毎月8万円ずつ着実に返済 – 出口が見えてきた
仕事の質的な変化
- 単価:時給3,000円 → 15,000円 – 正当な評価が得られる喜びに満ちている
- 稼働率:50% → 90% – 常に必要とされる存在へ
- リピート率:20% → 80% – 信頼関係の深まりを感じる
新たな可能性
- オンラインサロン:月100万円の安定収入
- 教材販売:月50万円 – 知識を共有する喜び
生活の質の向上
- 労働時間:月200時間 → 140時間 – 家族と過ごす時間が増えた
- 休日:月3日 → 週2日 – 心身ともにリフレッシュできる
- 貯金:250万円達成 – 将来への安心感
特に大きかった変化は、自分自身の価値に対する認識だ。「安さ」でしか勝負できなかった過去の自分を振り返ると、まるで別人のように感じる。
先日、独立前に在籍していた大企業の担当者から連絡があった。「木村さんの活躍はSNSで見ていました。ぜひ、うちの新プロジェクトで力を貸してもらえませんか?」あの頃の私には想像もできなかったオファーだった。
かつての私のように、借金に苦しむフリーランスの方々へ伝えたい。たとえ今は苦しくても、それは決して”あなた自身の価値”ではない。自分の強みを見つめ直し、正しい方向へ進むことで、必ず道は開ける。TherActionとの出会いが、私にそれを教えてくれた。
フリーランスの方々へ